猫の手作りご飯歴15年のかなえです!
猫の手作りご飯は誰でもできます。わかりやすいように解説しています。
高齢の猫が急に元気になったら「甲状腺機能亢進症」かもしれない【治療法は少ないから予防が大切】
この記事では猫の「甲状腺機能亢進症」について説明します。
甲状腺機能亢進症は、甲状腺の働きが過剰になる病気。
10才以上の猫がなりやすいです。
そして、近年発症する猫が増えているように感じます。
甲状腺機能亢進症は、ナチュラルケアでの対処がむずかしく、予防が大切になる病気。
この記事では
- 甲状腺機能亢進症は、どういう病気か
- 甲状腺機能亢進症の原因や予防について
これらについて紹介します。
確実な原因や、予防法はハッキリしていません。
ですが、知ることと今できることをすれば、未来は変わるかもしれません。
- 猫の多頭飼い歴25年
- 手作りご飯歴15年
- ホリスティックケアカウンセラー
- 元ホメオパス
*2023年5月の記事を加筆・修正して再アップ。
猫の甲状腺機能亢進症とは、どんな病気か
甲状腺は、のどの両脇にある器官です。
- 甲状腺は、甲状腺ホルモンをだし、代謝を調整する器官
甲状腺機能亢進症は、ホルモンが過剰に分泌され、代謝速度が上昇してしまうのです。
甲状腺機能亢進症の症状
代謝速度が上昇するので、以下の変化が起こります。
- 心拍増加
- 血圧上昇
- 体温上昇
- 消化速度上昇
- 細胞のサイクルも早まる
その結果、症状として
- 体重の減少
- 食欲の増加
- 運動量の増加
- よく鳴く(発情期のように)
- 多飲多尿
このような症状がでるのです。
うちの猫、年とってから元気になってきました~
このように言っている人の猫は、甲状腺機能亢進症を疑ったほうがいい。
食欲がふえているのに、体重がへるのは明らかにおかしいですよね。
うちも猫の体重は定期的に測っています。
特に高齢なら、体重は1ヶ月に一度は測ったほうがいいです!
発情期のような鳴きかたも特徴的です。
通常の鳴きかたとは、明らかにちがうのでわかるでしょう。
甲状腺機能亢進症が疑われたら、まずは病院へ
甲状腺機能亢進症は
- 放置していい病気ではありません
身体全体に負担をかけますし、特に心臓に負担をかけます。
なにはなくとも
- 動物病院で、血液検査をしましょう
甲状腺の数値を測るのは、通常の血液検査項目に含まれません。
甲状腺の数値を測れる機器をおいている病院もあります。
しかし、外注のところも多いでしょう。
「甲状腺が気になる」ことを伝えて、通常の検査と甲状腺の検査をしてもらってください。
血液検査では、甲状腺ホルモンの量を測ります。
だいたいが
- 血液中のT4(サイロキシン)を測定します
検査機器によっては「フリーT4(FT4)」を測ります。
フリーT4を測るほうがより甲状腺の状態がわかるようです。
猫の甲状腺機能亢進症の治療法
甲状腺ホルモンの値が上限を超えていて、甲状腺機能亢進症と診断されたら。
いまの日本で甲状腺機能亢進症の治療法は、現実的にはほぼひとつ。
- ホルモンの量を抑える薬を与える
人間の甲状腺機能亢進症、いわゆるバセドー病では
- 外科手術
- 放射線治療
これらの治療法もありますが、猫ではあまり現実的ではない。
とにかく、過剰な甲状腺ホルモンが心臓や腎臓などいろんな臓器に負担をかけます。
薬を処方してもらい、甲状腺ホルモンを落ち着かせることが先決です。
薬も選択肢はひとつ。
- 有効成分「チアマゾール」を含んだ薬剤
動物病院で処方されるのは
- あすかアニマルヘルスの「チロブロック」
これだけでしょう。
甲状腺機能亢進症は、ナチュラルケアでは対処がしにくいものです。
そもそも
- ホルモン系は、ナチュラルケアでは難しい。
だから、病気にならないことが肝心。
甲状腺の薬をあげるうえでの注意点
わたしはメリット・デメリットあわせて考えて、必要と判断した時でないと薬は使いません。
- 甲状腺の値を下げる薬は必要
だと考えます。
放置した場合、心臓や腎臓に多大な負担をかけ、予後がよくないから。
ただ、薬である以上「副作用」は確実にあります。
「肝機能障害」は想定される副作用。
チロブロックの副作用には「腎臓障害」もあるんだよね。いたしかゆし。
もうすでに重度の慢性腎不全をわずらっているなら、薬はあげず食事やナチュラルケアで対処するのもひとつの手です。
「チロブロック」の説明書をすみずみまで読んだけど、薬の説明書を読むと本当にあげたくなくなりますよ。
「副作用」とかまじで怖いことしか、書いてませんから!
またチロブロックは、ホルモンに作用する薬なので、急にやめることはできません。
徐々にへらしていくことが大切です。
甲状腺機能亢進症の原因や予防法
さてさて、甲状腺機能亢進症はなぜなるのか。
ここらへんはハッキリしていません。
ただ、海外のホリスティック系の本ではいくつか言われていることがあります。
- 缶詰を食べている猫のほうが、発症率が高い
缶詰の内側の成分でしょうかね。
また、環境内にある「化学物質」が大きく関与しているとも言われています。
- カーテンやソファなどに使われる難燃剤「ポリ臭化ビフェニルエーテル」
- プラスチックを柔らかくするために使われる「フタル酸エステル」
- テフロンのフライパンなどに使われる「フッ素樹脂」
多くの猫は、一生を室内で過ごします。
また、人間より低い位置にいるため、さまざまなものを吸っています。
まさかまだ、合成の消臭剤や芳香剤を使っていたりしませんよね。
- 合成の消臭剤や芳香剤に含まれる化学物質は、確実に猫に悪い
使っているなら、即効捨ててください。
さきほどチロブロックの注意点で出てきた、猫の肝臓代謝酵素のはなし。
猫は肉食動物のため、解毒に関する機能はほかの種より劣るのです。
解毒が苦手だから、たまりやすい。
たまった化学物質が、甲状腺に影響を与えやすいのかもしれません。
- 環境内の化学物質は、甲状腺の肥大やガンを引き起こす可能性あり
猫の甲状腺機能亢進症は、甲状腺の腫瘍や肥大が原因で引きおこると言われています。
ということは、化学物質だけでなく、そのほかのガンを引き起こしやすい要因も甲状腺機能亢進症の原因になるということ。
また
- キャットフードに含まれる着色料「赤色3号」は、T4レベルを増加させる
と海外の本に書いてありましたよ。
着色料なんて、猫には無意味どころか害でしかありません。
そんなものを販売する会社の商品を買ってはいけません。
さらに
- 大豆が入ったドライフードはあげないようにしましょう
大豆に含まれる成分が、甲状腺の肥大を引き起こすと言われています。
今回の記事は、こちらを参考にしました。
楽天なら定価で買えます。
甲状腺の薬は、個人輸入できる
甲状腺機能亢進症の薬は、あげつづける必要があります。
そもそも、チアマゾールはこれからできる甲状腺のホルモン量を抑えてくれるだけ。
もうすでにできてしまった血液中のホルモンには作用しないので、血液検査に反映されるのは時間がかかります。
数カ月あげたからって、簡単に下がるものでもありません。
ある程度長い間あげるので、薬の値段もそれなりになります。
病院で処方されるチロブロックより、安い「チアフェリン」でも有効成分は同じです。
チロブロックの代わりに、飲ませている人はけっこういるみたいです。
錠剤を割るためのピルカッターもあると便利。
ただ、値段的にお得なのでチアフェリンは品切れも多いです。
割高ではありますが、液体もあります。
値段とあげやすさで選ぶといいですね。
チロノーム経口液は
- あげるのは1日2回
- 1mlを2回にわけてあげる
- 1mlのシリンジがついている
30ml入っているので、1本30日分。
「チロノーム経口液」は、シリンジがついていますが、衛生的に別途シリンジを購入した方がいいです。
甲状腺機能亢進症のばあい、ホルモンが落ち着いてくれば、明らかに症状に変化があります。
だから、けっこう高齢な猫なら特に血液検査もせずに薬を買ってあげてもいいと思います。
ただ、ホルモン剤なので
- いきなり薬をやめることは、絶対にやめましょう!
まとめ
甲状腺機能亢進症は、ほんとうに薬をあげる以外での治療は難しい。
ですから、ならないように予防するのが一番です。
缶詰を食べている猫で発症率があがるなら、もう手作りご飯しか選択肢はないですよね。
ドライフードは、ほかの意味から最悪だし。
手作りご飯ならならない、とは言えないけど、確率は下げられると思います。
猫の手作りご飯のやり方に関する記事は以下にまとめてあります。
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